ひなみ大学(2016年10月~12月) 食文化

私たちは、日々食べているものでできています。おいしいものを食べれば、自然に心が和みます。私たちの心身の状態は、毎日食べているものによって決まっているのです。その意味で、食生活の豊かさが、人生の豊かさであるとすらいえます。それを痛感させられたのが、4月の地震直後の「ひなみ食堂おやびん亭」です。「このようなときだからこそ、温かくて、おいしくて、栄養のあるものを食べていただく」ことを目的に行ったプロジェクトですが、食堂に入ってきたときにはこわばっていた表情が出ていくときには格段に緩んでいるのを連日目の当たりにしました。
料理は、五感を全て活用する、創造性に満ちた営みです。段取り力、発想力、対応力などの様々なスキルを総動員する必要のある、やりがいに満ちた「仕事」でもあります。すなわち、日々丁寧に自ら料理し、それをおいしく食するのは、五感を研ぎ澄まし、実用的なスキルを伸ばし、そして心身を健康にする、一石三鳥のライフスタイルなのです。コンビニ、ファミレス、レトルト食品など、食にまつわるあらゆるものが日に日に便利になっていますが、私たち現代人は利便性と引き換えに豊かな食生活を放棄しているのかもしれません。
そこで、このシリーズでは、日本や世界各国の食文化、そして代表的な食材の特徴や調理のコツを踏まえつつ、受講者が自ら実際に調理します。ちょっとしたコツを押さえ、ほんのひと手間加えるだけで、おいしくて体によい本格的な料理が自宅で誰にでもつくれることを知っていただければ嬉しいです。また、「本当に良いもの」を食するよろこびを体感していただくために、受講料の半額を食材費にあて、厳選した素材を使用します。

主たる食材 メニュー
第1回 豚肉 トンカツ
第2回 鯛飯
第3回 乳製品 カレードリア
第4回 魚介(イカなど) 焼きそば
第5回 オムライス
第6回 馬肉 馬筋のスープ
第7回 ひき肉 ハンバーグ
第8回 青魚 パスタ
第9回 鶏肉 唐揚げ
第10回 海老 エビチリ
第11回 根菜(蓮根など) 和風ピラフ
第12回 牛肉 ステーキ
お知らせ